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町を盛り上げるため商工会の制度を利用された方々をご紹介します。

人気店が集まる開成町に
新しいベーカリーが仲間入り

 人気のあるベーカリーが多い開成町。そのベーカリー激戦区ともいえる地に、2020年9月、やきたてパンの店『ラシーヌ』がオープンしました。
 場所は、松田山を望む新十文字橋にほど近く、合同庁舎の向かい側。一見、民家に近い店構えですが、噂を聞きつけたお客さんで日々賑わいを増しています。
 「やきてたのパンを求めて早朝から買いに来ていただき、感謝しています」とオーナーの加藤隆明さん。オープンの朝7時にあわせて、早寝早起きの毎日だそうです。

地域のおいしいものを集めて
地産地消のパンづくり

 「地元には質が高く美味しい食材がたくさんあります。その質の高い食材を新鮮なうちに使用することで、より美味しさは増します」と、地域の食材にこだわる隆明さん。質が高く美味しい食材に詰まっている生産者のこだわりと想いを受け止め、地元の恵みをふんだんに使ったパンをつくっているそうです。
 南足柄きんたろう小麦を石臼でゆっくりと製粉した小麦粉と、山北「薫る野牧場」の美味しい牛乳、小田原「米山養鶏」の新鮮で甘い卵をベースに、3日がかりでパン生地をつくるとか。
 「早い時間に多く売れてしまっても、急には増産できないんです」と、職人魂をみせてくれました。地産地消の美味しいパンにその思いをこめます。

開成町に根を張って
幸せの時間を届けたい

 開成町に根を張ってお客様に美味しいパンを届けたいという想いから、お店の名前を『ラシーヌ -RACINES-』と名付けたそうです。ラシーヌ-RACINES とは、フランス語で≪根≫という意味。
 「地域住民の方が朝起きて、『美味しい焼き立てのパンを食べようかな、ちょっと買いに行こう』というときに、うちの店を思い出してくれれば」といいます。
 朝に限らず、「美味しい焼き立てのパンを食べようかな、ちょっと買いに行こう」がラシーヌのパンであればいい、焼き立てのパンで幸せの時間を届けたい……隆明さんの地元愛を感じました。

食材の廃棄ゼロもめざして

 地産地消の安心安全なこだわりのパンづくりのための環境整備に持続化補助金を申請。繊細な生地づくりのために、エアコンを設置して温度管理を徹底することに。また、無駄を減らすためにデータ管理によるロスゼロの取り組みにも力を入れていきます。
 「パンの廃棄ゼロも大切ですが、食材のロスも減らしたい。これまで廃棄されていた食材を美味しいパンに生まれ変わらせたらと思います。」
 たとえば、開成町の特産品である弥一芋。販売されているのは子芋がほとんだそう。農家さんで廃棄にしている需要のない親芋も、隆明さんの手によって美味しいパンに生まれ変わりました。
 パンづくりだけでなく、食材全般に視野を広げる隆明さん。これから新しい発想で生み出されていくパンの焼きあがりが楽しみです。

加藤 隆明 氏
やきたてパンの店 ラシーヌ

加藤 隆明 氏

Profile
店名やきたてパンの店 ラシーヌ
所在地〒258-0021 神奈川県足柄上郡開成町吉田島2487-12
TEL0465-25-3386
メールアドレスracines.kaisei@outlook.com
営業時間7:00~17:00 (売り切れ次第閉店)
定休日日曜日・月曜日
ホームページhttps://pano360.jp/kaisei/racines

「地元には質が高く美味しい食材がたくさんあります。その質の高い食材を新鮮なうちに使用することで、より美味しさは増します」と、地域の食材にこだわっています。
【足柄上商工会・令和2年度伴走型小規模事業者支援推進事業】