Deprecated: Array and string offset access syntax with curly braces is deprecated in /home/ashikami/www/main/ashigarakami-sci02/ashigarabito/wp-content/plugins/count-per-day/counter-core.php on line 1517
石井 孝典 氏 – 足柄人〜あしがらびと〜 足柄地域で頑張る企業人を応援します!
people足柄人

町を盛り上げるため商工会の制度を利用された方々をご紹介します。

梅の里に息づく、
真心と誠意を込めた酒造り

 大井町には2つの酒蔵があります。そのうちのひとつである石井醸造は、小田原の曽我梅林にほど近く、気候温暖・風光明媚な足柄平野の東端に位置します。
 もろみを通常の3回に分けて仕込む「三段仕込み」ではなく、4回に分ける「四段仕込み」 にこだわる酒造り。
 「最後の4回目の仕込みを、通常の掛け米では用いない『もち米』を使うことによりでるコク、蔵特有の濃醇な味わいをぜひご賞味ください」と孝典さん。150年以上にわたって受け継がれる酒造りを大切に守っています。

乾杯条例をきっかけに
地域一体となって地酒の魅力を発信中

 平成28年11月、「大井町地酒で乾杯を推進する条例」という乾杯条例が神奈川県内で初めて施行され、同時に「大井町地酒で乾杯推進協議会」が立ち上がりました。2社の酒蔵のほか、足柄上商工会、酒販店や飲食店、大井町地域振興課の方々がメンバーとなり、これまでさまざまなイベントを開催したそうです。
 「酒蔵見学イベントや飲食店(居酒屋・中華・女性限定イタリアン)イベント、落語会、コンサートなどを企画し、いずれも大盛況の事業になりました」と、孝典さんは目を輝かせながら語ります。
 今年度はコロナ禍で集客型のイベントが開催できない中、リモートによる酒蔵見学と、上杉孝久氏を講師とするオンラインセミナーを開催。これまでのイベントは地元の方々の参加が中心でしたが、東京・大阪・名古屋など遠方からの参加もあり、リモートならではの特色を生かすことができたそうです。
 「地域に根差した乾杯条例の施行により、地域一体となって2社の酒蔵を盛り上げていただいている実感があり、とりわけ町役場の方々の企画・立案および多大なるご尽力に本当に感謝しております。」

製品に対する信用を積み上げていくことが
メーカーとしての信条

 孝典さんは大学を卒業後、銀行に10年勤務し、3か所の営業店に配属されたとか。
「どこの地域に行ってもお客様からとても大事にされたという思い出ばかりです。銀行員はお客様の大切な資産を預かり、個人や法人など必要な資金を貸し出す重要な役割で、信用はもちろん、期待も非常に大きく、手を抜いて良い仕事などひとつもありませんでした。」
 約20年前に家業を継いでからも、気持ちは同じで、お取引先や仕入れ業者、従業員、近隣の方、家族など、支えてくださる方は皆大切にしなければならないという思いは、今でもまったく変わってないといいます。


真心を込めた製品開発を

 以前、神奈川新聞の女性記者が酒蔵の取材で訪ねられ、「ここのお酒は梅の香りがして美味しい」という記事に。もちろん、日本酒に梅の香り付けなどするはずもなく、曽我梅林の近くにあるというイメージでお酒の味がそう感じたのでしょう。そこで、孝典さんは「一層のこと梅を使ったお酒を造ろう」と決心しました。
何年か試作を繰り返した後、平成18年に、日本酒ベースの梅酒造りを開始。製品化後、いちばん難しい点は甘さの加減で、甘過ぎても、酸っぱ過ぎても、なかなかお客様には受け入れてもらえず、納得のいく商品が安定的にできるようになるまで10年の歳月がかかったそうです。
 梅の実も、毎年豊作というようにはいかず、近年はやや不作の年が多く、そのような中でも期待通りの品質で梅の実を納めてくれる梅農家の方々には本当に頭が下がる思いだとか。最近では、持続化給付金の採択により、梅シロップを開発し、「おだわら うめみつ」の商品化にこぎつけました。
 「微力ながら、曽我梅林産の梅の消費拡大に少しでもお役に立てればと考えています」と感謝の思いを抱き続けています。
 「これからも『真心をこめて製品化する』をモットーにして、次の世代につながる事業をおこなっていきたい」と抱負を語ってくれました。

石井 孝典 氏
石井醸造株式会社

石井 孝典 氏

Profile
店名石井醸造株式会社
所在地〒258-0016 神奈川県足柄上郡大井町上大井954
TEL0465-82-3241
メールアドレスinfo@ishiijozo.com
ホームページhttp://www.ishiijozo.com

もろみを通常の3回に分けて仕込む「三段仕込み」ではなく、4回に分ける「四段仕込み」 にこだわる酒造り。「最後の4回目の仕込みを、通常の掛け米では用いない『もち米』を使うことによりでるコク、蔵特有の濃醇な味わいをぜひご賞味ください」と孝典さん。150年以上にわたって受け継がれる酒造りを大切に守っています。
【足柄上商工会・令和2年度伴走型小規模事業者支援推進事業】