きっかけは偶然のようでいて実は必然！！

 
 
「偶然にも自宅のすぐ目の前に管理釣り場（※開成フォレストスプリングス）が出来たんです。」
「どこか背中を押されたような気がしたんです。」という吉田さんは仕事で全国を飛び回る忙しさ。
新商品を立案し形にしていく。全てを自分でこなし、ショップやイベント会場に出向く。

以前は釣り具問屋に勤めていたという吉田さん。10年前に独立開業し、オリジナルルアーをデザインし試作品を完成させ、そのデータを製造問屋に供給している。そうルアーの開発者である。「外部に頼んでいたのでは1ｍｍの違いのコンセンサスがどうしても取れないんですよ。レスポンス良く思い通りの作品を作るには自分でやるのが一番早かったんです。」そう開業の理由を話す吉田さんの眼差しは熱い。それは本当に良いものを作ろうとしているからだと感じた。
自宅とは別に近くに製作工房を構えている吉田さんを訪ねた。壁には「匠」の賞状が何枚もかけられていた。

釣り現場で閃く、そしてイメージをしそれをパソコンの前に座り立体的に設計する。基本データができたら模型を専用の機器で削り出す。クライアントにその模型をベースに改良を重ねていく、そういった地道な作業を一つ一つ積み重ねていき小さな作品が出来上がるのだという。魚が興味を示してくれるか始まりは経験に基づいたデータと吉田氏の閃きである。

子供達にフィッシングの
楽しさを広めたい

 
 
　毎月第四週の日曜日にフォレストスプリングスでスクールを行っている。どこか専門性があり難しく感じてしまいがちなルアーフィッシング。「コツさえ覚えれば簡単ですよ」と吉田さん。
　「そう感じる壁を低くしてあげて、子供達にフィッシングの楽しさを広めたいんです。」
　「子供たちがスマホやゲームに吸い込まれている現実を何とかしなければいけない。」
　そう語る吉田さんはモノづくりを通し、子供達を取り巻く環境問題まで切り込む。
　「決して一部のマニアの皆さんの為だけに供給するの品物ではないんです。」
　質の高いオリジナル製品を供給しつつ、一方では客観的な視点から子供達から大人まで幅広く利用してもらおうとする冷静さを持ち合わせているように感じた。