街の大工さんがいる地域密着型工務店。

　松田小学校の目の前にある矢崎工務店は、昭和元年に創業したという歴史ある工務店です。地元の大工・地域密着型工務店ともいえる存在です。代表の矢崎吉一さんは３代目の親方。創業者である祖父から父へと守られてきた技術と信用、信頼を受け継ぎました。
　３代引き継がれる木組みの技術と、連携する設計士による現代建築美のある「木組みの家」が特徴です。新築注文住宅のほか、リフォームやリノベーション、店舗の改装・修繕・工事など、施工事例も多種多様。現在は、実の弟さんやお子さんらと毎日一緒に現場へと足を運んでいます。

丹沢の桧の無垢材をふんだんに使う、
地産地消型のマイホーム。

　矢崎工務店の柱ともいえる代表作は、地元丹沢の桧でつくる家。長い歴史で培われてた高い技術力で、手刻み・手加工が可能だそうです。
　もちろん施主の要望にもよりますが、木造の構造材すべてを地元丹沢産の桧の無垢材にすることも可能。なんだか桧の無垢材だなんて高価なイメージがありますが、現在、建築材の主流となっている集成材・米松より、矢崎さんが扱っている材木のほうが少し安いこともあるそうです。
　「新築でも、大手ハウスメーカーさんより安くできますよ」と矢崎さん。もともと形のない状態から、施主の想いを理想の形に組み上げていく仕事。打ち合わせは納得いくまで綿密におこなうそうです。建材サンプルも必ず提示しながら、じっくりとじっくりと時間をかけて計画をつめていく。その分工期が長くなることもままありますが、必ず施主の満足度は高まるそう。家を建てるということが身近に感じられる、地元に密着した大工さんです。

悪天候のあとは見回りに
お客さまに安心感を。

　「なじみの個人宅のほかに、お寺さんや神社さんも見回って点検してきますよ。」
　大雨や暴風雨など悪天候のあとは、矢崎さんは大忙し。どこか壊れてしまったところはないか、町中を見回るそうです。まさに地域密着型。緊急時のフットワークも軽く、お客さまの「もしも」に対応しているそうです。
　「とにかく信用は大事にしたいんです」と矢崎さん。「たまに約束をうっかり忘れちゃうこともあるんだけど」と照れ笑い。人懐っこいお人柄は、地元に溶け込み、揺らぎのない信用と信頼を得ている証のようです。

神輿は宿命、趣味は見積もり。

　趣味は？との問いに、しばし悩む矢崎さん。
　「神輿かな……。いや神輿は趣味じゃない、『宿命』だな。趣味は見積もりですね！」
　宿命という言葉が気にもなりましたが、見積もりが趣味のほうに焦点を。近頃はパソコンで図面を作成し、メールで送信したりなどデスクワークもばっちりだとか。ちなみに見積もりは無料で、どんな小さな工事にも相談に応じてくださるそうです。
　趣味とは違いますが、松田町の消防団ににも35年間も在籍。現在も現役で、副団長を務められているとか。近年、火災が少ない松田町。作り出すのが本職の矢崎さんに幸いにも火消しの出番はないそうで、「町民の方々の防災意識に感謝ですね」と笑顔で締めくくりました。

矢崎工務店

矢崎　吉一　氏

Profile
店名	矢崎工務店
所在地	〒258-0003　神奈川県足柄上郡松田町松田惣領1792
TEL	0465-82-0432
ホームページ	http://yazakikoumuten.com